看護専門外来の看護師は、退院後の患者や家族の相談に応じて経過観察を行い、回復に向けて適切なアドバイスをします。医師による主要な治療は完了し患者が寛解の状態に達しているとはいえ、再発や悪化のリスクを抱える患者の健康を管理する責務は重大です。
本来看護師の主な業務は医師の指示を受けて医療行為をすることですが、看護専門外来では医師に代わり適切な判断とアドバイスをする能力が求められます。したがって、看護専門外来の看護師は、患者の疾病に関して特定分野のスペシャリストでなければなりません。
また、看護専門外来の看護師は外来患者の対応をするだけでなく、地域と密接にコミュニケーションを取って訪問看護師と連携することも必要になります。それでは、看護専門外来で活かせる資格について紹介していきましょう。
看護師の持つ資格として、特定の分野の知識やスキルに秀でたことを示す認定看護師という制度があります。こちらは、通算5年以上の実務経験と半年の教育課程を経て認定審査に合格することで、認定看護師になれます。
看護専門外来ではどの分野についても看護師を求めていますが、認定看護師の専門分野は21種類にわたり、特に緩和ケア・脳卒中リハビリテーション・慢性呼吸器疾患などの分野の認定看護師が必要とされています。認定看護師のほかに専門看護師という資格も看護専門外来では活かすことができます。
専門看護師の資格は、実務経験と研修だけでは足りず大学院に2年通わなければなりません。専門看護師の専門分野は13種類が日本看護協会から認定されており、特に在宅看護・家族支援などが看護専門外来で役に立つでしょう。